2015年04月13日

海外での飲食店開業 香港編Part4

今回は「立ち上げの最初に決めること」として書いていこうと思います。
どういう意図でお店を立ち上げるかによって、コンセプトや経営内容、そしてオープン準備の流れが大きく変わってきます。
そういったことを考えてみましょう。

まず、お店の開業にはいろんなきっかけがあります。それらをケース別に見ていきたいと思います。
①「人物ありき」の場合
オーナーが「この料理人のお店を出したい」とか「このバーテンダーにお店を任せたい」などということでお店を立ち上げようとなった場合、その料理人やバーテンダーの持つスタイルをもとにコンセプトを作ることから始めないといけません。
物件選びもしっかりコンセプトを練ってターゲットとなる客層がいるエリアで探していく必要が出てくると思います。そこにその人の作るものの価格帯を考え席数と回転率を考えて収支の予測を立てないといけません。(物件の選び方はあらためて別の時に書きます)
そして、物件が決まった後も内装や設備などもその人を軸にものごとを考えていかなくてはなりません。
もし人物ありきでお店を考えるなら、会社やオーナーはその人物との契約を最重要視していろいろ考えないといけないと思います。なぜならその人が辞めてしまうとお店のコンセプトが崩れかねないからです。
そして、料理人もバーテンダーも人間ですので、どんなに給料が良くても待遇が良くても自分のやりたくないことをやらされるのは嫌なはずです。物件などを決める前にコンセプトやその人の意向などを確認しお互いにやっていけるかどうか充分に話し合ってお互いに納得できる契約をする必要があるでしょう。私は雇われる側の立場なのでこんなこと言うのもなんですが。オーナーが人物ありきで雇う場合は、給料面も優遇してくれるのですが、結構福利厚生などをしっかりするところが多いです。住むところを用意したり、家族のいる人には保険や手当、休みの条件なども優遇すれば簡単に辞めたりはしないだろうと思うからだと思います。
やはりこの場合はお店を作るビジョンがはっきりしていてコンセプトがまとまりやすくいという大きなメリットがあるのですが、店舗物件の契約期間や投資金回収の終わるまでの間はその人物が辞めてしまったら、コンセプトもろとも揺らいでしまうという大きなリスクがあるのがデメリットです。

②「業態ありき」の場合
オーナーが「●●をやりたい」という意思で開業する場合。
それは、日本食レストランやイタリアンレストラン、ラーメン屋、バーなど様々ですが、やりたい業態が決まっているのであればまず、メインスタッフ(料理長やヘッドバーテンダーなど)とその業界に通ずるプロジェクトマネージャーを最初に探すことから始めるのが良いでしょう。どんな業態でも始めるにはノウハウと動ける人間が必要です。いきなり物件を作りはじめても現場で不具合が出て後から作りなおすことになれば無駄なお金がかかりますのでノウハウのある人間をできるだけ早い段階で入れておいたほうがいいでしょう。
そして人選もそのオーナーがやりたいと思っているスタイルで働ける人を捜さなくてはなりません。意外とこれが一番大変なことで、なかなか思うような人材が思ったような条件で動いてくれるということは簡単ではないのです。始まるきっかけは「業態ありき」でも動き始めれば「人ありき」になってしまいます。
プロの料理人やサービスマンを必要としないカジュアルな業態ならやりやすいでしょうが、寿司屋やフレンチシェフなどのような専門的なスキルが必要な業態になればなるほど人選は大変だと思います。

③「物件ありき」の場合
「いい場所で手頃な物件があるから何かやりたい」という場合のケースです。
まずその物件のエリアによっていろいろと条件が変わってきます。例えばオフィスエリアなら平日のランチタイムや夕方がメインのビジネスチャンスタイムになりますが、飲食店が多い繁華街なら比較的週末がメインの夕方から深夜までのビジネスチャンスタイムになるでしょう。ショッピングエリアでは週末のデイタイムからディナータイムくらいまでがビジネスチャンスタイムという風にその場所のビジネスチャンスがある時間帯に強い業態を考えて決めなくてはなりません。
こういった場合は場所も家賃も先にわかっているのでしっかりシュミレーションした収支計画をしっかり立ててからそれに見合った人選、業態選びをするほうがいいでしょう。なぜなら「物件ありき」なのでその場所じゃなくて他の場所でやったほうがいいような業態になってしまって場所の選び直しをしなきゃいけなくなったら本末転倒だからです。
ただ、こういうしっかりしたコンセプトがない形でお店をはじめるのは少し難しいと私は個人的には思います。

④「お金ありき」の場合
わかりやすくいうと金持ちの道楽で何かやろうという場合です。あとは企業が店舗展開において新規業態に乗り出すなどという場合です。
お金を持っている人が「何か飲食業に投資したい」という動機で出す場合なのでどこにも軸はありません。この場合はお店を出したいエリアのこれから来るトレンドを先読みすることが大事でしょう。そのエリアで需要は増えてきているけどそのエリアにはない業態というのをリサーチして業態を決めてからコンセプトを練るのがいいでしょう。それが決まったら後はほかと同じようにコンセプトという軸に沿って肉付けしていけばいいのです。

このようにどういう形で始めるかによっても微妙に流れが変わってきます。
そして上記4つに当てはまらないものもあるかとは思いますが、ここまで読んでいただければわかるように一番最初に必要なのは業態の確定とコンセプトです。

それが決まれば物件選びもスムーズにすすむはずです。
特に主要人材の確保は一番大事な部分であり、難航しやすい要因だと思います。

ということで、少なくとも物件を決める前にやっておきたいことは
主要人材の確定とコンセプトの確定
これを決めておかないとどういうアプローチから開業するにしても、方向性が定まらず物件を決める要因もあいまいな判断になってしまいます。

お店の開業においては様々なケース、状況がありそれに応じて動きも様々になってくるとは思います。ものごとは一筋縄ではいきません。絶対のセオリーや完璧な教科書はありませんが、人間には様々なケースに対応できるような判断力は身に付くものだと思います。そういうマネージメント力を付けていきたいなと思う今日この頃です。

Hirakawa
posted by Robusto at 19:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外での飲食店の開業 | 更新情報をチェックする
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