2015年04月11日

私がバーテンダーになった理由

久々に過去記事からのコピー編集です。

私がバーテンダーになった理由。
お客様によく聞かれる質問があります。
「なんで?バーテンダーになったんですか?」と聞かれます。

これを読んでいただけたら、私が他のバーテンダーと違う特殊な行動をしていることにも納得していただけるのでは・・・と思います。

私の家庭環境はちょっと特殊な環境でした。
酒乱の気があり、仕事にも怠け癖がある父親といろんな仕事で才能を発揮する母親の二人に育てられた私は、あまり父親を尊敬していませんでした。
父親に悩まされる母親を小さい頃からずっと見続けてきました。
夫婦喧嘩、家庭内暴力などは日常茶飯事で私や母は暴力を受けて病院で精密検査を受けなくてはいけない状態になったこともありました。
でも、友達や同級生達の家庭の話を聞くと偉大な父親のいる家庭は少なくありませんでした。
正直、父親に憧れるような親子関係のある家庭。
そんな家庭が羨ましくもありました。

そして私が小学生の時に、両親の別居が始まりました。
そんなタイミングで妹の白血病が発覚し、この時は特に母親の強さと父親の頼りなさを感じてしまいました。

そんな家庭環境で育った私は、ある時『世界一の父親になりたい』と思うようになりました。
それは、自分の家族からは尊敬されたい、子供にとって憧れの父親であり、女房にとって頼れる旦那でありたい。
他人には認めてもらえなくてもいいから、自分の未来の家族には認めてもらいたい。
そして社会に出て感じたことは「良き父親に必要な物って?」というそれまでの疑問に対しての答え・・・

仕事のできる男、家族の為に働く父親。
これではないか?と
まだ若かった時、体育会系の先輩達と飲みに行くことが多く、一気飲みなどばかりでお酒を美味しいと思わなかった私はある先輩に連れて行かれたお店でお酒というものの見方が大きく変わりました。
カクテルという今までに無い新しいお酒の飲み方に私は魅了されました。

翌日の休みの日は本屋さんで買ってきたカクテルの本を一日中見ていました。
見たことも聞いたことも無い様々なお酒に好奇心を掻き立てられて、私の関心はそこに集中していました。
知りたいという気持ちの強さが気がつかないうちに私の勉強意欲に変換されていました。
そして、ふと「これだけのエネルギーを仕事に注ぎ込めたら?」と考えました。
その時、私はバーテンダーになることを決意しました。

しかし私のイメージしていた華やかな世界とは違い、グラス洗いやトイレ掃除等の雑用を繰り返し、お酒のボトルに触れることも無いような日々がずっと続きました。
そんな毎日を繰り返すうちに「世界一の父親」思想はどこかに忘れ去られていきました。

そして、やっとカクテルを作れるようになりだした頃・・・
妹の他界という大きな状況変化にぶつかり、私は店を辞めて九州に帰ることに・・・

↓妹の病気のことはこちらに書いています。(こういう考えを持った理由がわかってもらえるかと思います。)
http://blog.livedoor.jp/cigarbar/archives/713734.html

妹に一度くらい私の作るお酒を飲ませてあげたかった。。。
人の死という避けられない、いつかは必ず訪れる現実を考えるようになり。
「自分が生きている間に何ができるのだろうか?」という疑問にぶつかった。
そしていっときの間バーテンダーという仕事から離れることに・・・

その何年か後のクリスマスの日にアナウンサー、エンターテイナーとして多くの人々を魅了してきた逸見政孝さんが亡くなられました。
その時テレビで娘さんが会見で涙しながら「世界一のお父さん」という発言を・・・

この時、私の忘れていたものが蘇ってきました。
人は死んでも、周りの人々に残せるものがある・・・
死んでも家族や知人が誇りに思えるような男になりたい。
たった一度の人生かもしれないけど出来ることはたくさんある。
自分の為だけに生きるような小さな人生では無く、人々に何かを残せる大きな人生にしたい。
そして、それをまわりの人々に誇りに思ってもらいたい。
死んでも存在し続ける男になりたい。
子供や孫、親戚、友人、仲間に誇りに思ってもらいたい。

私が今までで一番一生懸命やれたこと、一番情熱を注ぎ込めると思ったこと・・・バーテンダー!
多くの人々に幸せを与えられるお酒を提供していきたい。
悲しい時も嬉しい時もお祝いの時もそして寛ぎたいときもお酒は裏切らず。
喜びも悲しみも、出会いも別れもあり、時には喧嘩もあるバーという舞台に立って、多くの人々を幸せにしたい。

そして、日本の酒文化に何かを残したい。
そしていろいろ自分の残せることをやっていこうと思って仕事をするようになりました。海外に出るということもその中の一つでした。
バーテンダーなんてたいしたお金にもならない、儲かるような仕事ではないかもしれないけど、それは自分のそんな夢の為にやっていることなので全く苦にはならないし、逆にやりがいと生きがいを感じています。

私のやっていることがどれだけ世の中で役に立つかはわかりませんが、少しでも人々の役に立てたらと思ってます。
私はそんな思いでバーテンダーになって、バーテンダー続けてます。


Hirakawa
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2015年04月10日

日本と海外の違い2(日本人が勘違いしてる食品用語1)

前回は主にバー用語の違いを書きましたが今回は食品名に関して書かせていただきたいと思います。

@ウィンナーソーセージ
日本人がこんな世界で通じない言葉を使うのはJAS(一般社団法人日本農林規格協会)が定めた規格によります。
内容は下記の通りです
ウインナーソーセージ     太さ20mm未満      羊腸のケーシング
フランクフルトソーセージ   太さ20mm以上36mm未満 豚腸のケーシング
ボロニアソーセージ      太さ36mm以上      牛腸のケーシング
という規格があるんですが・・・これはそもそも日本で勝手につけられたもので世界基準ではないのです。
ウィンナー(ウィーン風)と呼んでいるが現地オーストリアのウィーンにはそんな名物はないのです。もちろん羊のケーシングでソーセージを作っていたりするところもあるのかもしれませんが、ウィーン風と呼ぶ割には決してその土地でポピュラーなスタイルではないので伝わらないのです。
だから世界の人たちに「ウィンナーソーセージ」と言ってもピンと来ないのです。
ひどい場合は「ウィンナー」とだけ呼ぶ日本人もいるので、全く何も伝わらないのです。「ウィーン風」とだけ言われてもそれが何のことなのだかわかるわけもありません。

Aロースハム
日本にはロースハムという言葉がありますが、これってそもそもおかしな話なんです。
ハムというのは豚肉のもものことで部位の名称なのです。だから部位と部位を二つ続けて表現するというのはおかしな言葉なんです。日本にこんな変わった名称の商品があるということを知らない人からすれば「ハムなの?ロースなの?」って感じです。
ハムという言葉が加工方法か何かを意味すると思ってしまっている人が多いのでしょう、生ハムというのもおかしな表現なんです。だって加熱してようがしてなかろうがハムはハムなんですから・・・そしてボンレスハムも間違ってはいないけど、骨が無いってどちらかと言えばポピュラースタイルですよね。骨が付いているほうがどちかといえば珍しいと思うのでわざわざつける必要はないのではないかと思うのです。

Bハンバーグ
これは和製英語です。日本人がさすハンバーグとはハンブルガーステーキ[Hamburger Steak]と呼ばれハンブルグ風ステーキということなんです。だから単にハンバーグ(ハンブルグ)というと地名を指すことになってしまいます。ハンバーガーといえばハンブルガーステーキがバンズに挟まれた状態のことをさす言葉として分けられてますがこれは同じくハンバーガーで海外でもちゃんと通じます。

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posted by Robusto at 23:21| Comment(1) | TrackBack(0) | 日本にある言葉の間違い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自分の目指すもの2(マネージメント1原価管理)

前回は私なりの考え[Total Bartending]ということについて書かせていただきましたが、今回からはそれをひとつひとつスキルごとに話させていただこうと思います。
まず私の今の状況で一番スキルアップしていかなくてはならないなと思ってること「マネージメント」について書かせていただこうと思います。
これは海外でバーテンダーをやっていこうと思えばすごく大事なことです。
なぜならば、ビザの申請時には最低限のポジションと給料がないとビザが通りにくいため、ただお酒を作って提供するバーテンダーよりも、バーマネージャーであったりダイレクターを兼任しそれに見合った給料を提示してもらう必要があるからです。もちろんわざわざ日本から期待して呼ばれるのですから人材教育はもちろん、会社にできる限りの利益を残すのも大事なことなのです。
たとえバーマネージャーなどのポジションじゃないにしても売上げや原価管理などは最低でもやれないといけません。原価も考えずに利益にならないものを一生懸命作ってもプロではないと思いますし、ストックも管理できずにお客様に迷惑をかけたりしてはいけませんし、売上げに対する意識を持って仕事にあたるのもプロとして大事な仕事だからです。
料理人でもバーテンダーでも何にでも言えることだと思いますが、会社に少しでも多くの利益を与える人こそ優秀な人間であり、それが実力だからです。
見習いの間や人の下に付いてる間はそういった責任などないのだと思いますが、そういった責任を持てるようになってこそはじめてのプロだと思うのです。
ヘッドバーテンダーやチーフバーテンダーというポジションでマネージャーから与えられた原価率を守って仕事をするだけなら、そこまで難しいことではありませんがマネージメントもやるとなると話は全然違います。
マネージメントというのも細かく細分化すれば様々な仕事内容があります。
それを分野別にして今回は原価管理について書きます。
●原価管理(原価率管理)
わかりやすく言うと100円で仕入れたものを400円の価値にして売ると原価率25%になります。
さらにそれを500円の価値にして売れれば原価率は20%となりなおいいでしょう。
しかし、そんな単純なものではありません。
500円(原価率20%)のものが一日で100個売れたとしましょう。50000円の売上げで10000円の原価で40000円の利益です。
しかし同じ商品を400円(原価率25%)で売って150個売れたとしましょう。60000円の売上げで15000円の原価で45000円の利益となります。
この販売数の違いは「500円でもこの商品が欲しい」という人が100人いて「500円だったら必要ないけど400円だったらその商品が欲しい」と思うお客様が50人いるという差です。もちろんこの人数はどれくらい多いかはわかりません。しかしこういうことも想定して計算して価格を設定するのがマネージメントスキルの一つなのです。
さらにいうとこのお店が月間30日営業でスタッフの一人当たりの給料が20万円だったとします。
一日の販売数が100個なら2人のスタッフで足りるが、150個なら3人必要だったとします。
そうなると
500円×100個×30日=月間売上げ150万円となり原価率20%で30万円の原価を差し引いて120万円の利益です。
400円×150個×30日=月間売上げ180万円となり原価率25%で45万円の原価を差し引いて135万円の利益です。
ここまでの計算では400円のほうが適正価格に思えますが
120万円の利益から2人分の人件費40万円を差し引いて80万円の利益となります。
135万円の利益から3人分の人件費60万円を差し引いて75万円の利益となります。
再び計算上の利益は逆転します。
そうです。マネージメントにおいてどんぶり勘定の単純計算では正確な利益を計算しにくいのです。様々な要素を計算して数字を導きださなくてはならないのです。上記はできるだけわかりやすく単純な数字で例えましたが、実際には複雑にいろんな要素があるのです。
例えば上記のたとえが飲食店だったとしましょう。
100売るのと150売るのとでは席数やストックスペースが変わるので家賃が変わるかもしれません。
逆に月間4500個(150個×30日)と月間3000個(100個×30日)の使用料だったら大量仕入れによる値引きによってサプライヤーからの仕入れ値も変わるかもしれません。
そして商品が生ものだったりすれば廃棄ロスなどのリスクが出て原価率に影響を与えるかもしれません。
様々な要素で利益やコストが変わるので、計算は非常に複雑です。
そういう様々な要素をふまえて原価率を計算しなくてはなりません。マネージャーとヘッドバーテンダーや料理長が別にいるお店の場合は、そのマネージャーが設定した原価率をヘッドバーテンダーや料理長に守らせ、ヘッドバーテンダーや料理長はそれに応じて価格設定、原価管理、在庫管理をしなくてはならないのです。
このマネージメント一つでお店のあげる成果は大きく変わってきます。
一生懸命、美味しいものを作ってお客様に喜んでいただけても、価格設定や、原価管理などに問題があって利益があがらないお店もあれば、ある程度のものを提供してそこそこの営業をしてもマネージメントが良ければ利益も上がるのです。
今回は原価管理ということを書きましたが、マネージメントに必要な要素はたくさんありますので今後もいろいろと書かせていただこうと思います。

Hirakawa
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posted by Robusto at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 自分のめざすもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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